いも類は、消費者の健康志向、自然志向等を背景に、青果用及び加工食品用を合わせた「食用」については需要が増加基調で推移しています。一方、需要の増加している加工食品用は、米国、カナダ、中国からの冷凍調製品にシェアを奪われ、国産比率は大きく低下するなど厳しい状況にあります。生産面では、北海道では大型機械一貫作業体系が実現されているものの、都府県では機械化が十分でなく、農家の高齢化もあって作付面積、生産量とも減少に歯止めがかからない状況です。このような厳しい状況の中で、いも類の生産・流通・消費の拡大を図るためには、以下のような視点から基本に立ち返って検討を行い、出来ることから実行に移すことが必要です。
- 今後は厳しくなることが予想される世界的な食料需給の動きのなかで、いも類の重要性を見直し、国際的な視点を持ちながら、国内生産のあり方を考える必要がある。
- 国内生産力を維持・増進するためには、最終ユーザーである消費者、実需者、生産者を繋ぐ輪を早急に作らなければならない。
- 消費者、外食・食品加工産業、市場、生産者、学識経験者などが幅広く連携し、出来るところから実行に移すことが必要である。